(1)香水の歴史

今更ですが、歴史を知ることはとても大事なことです。もちろん、それは香水【フレグランス】の歴史を知る上でもそうと言えるのではないでしょうか?
現在のような香りを楽しむという香水の文化は、古く紀元前前まで遡ることになります。香水にはアルコールが必須なのですが、アルコールが発見される以前は、あの有名なクレオパトラやシーザーも、香料を直接体にすりこんでいたと言われています。
現在のインド、インダス川流域で都市文明が栄えたBC2500頃には、すでに香炉で香を焚くという香りを楽しむ方法があったと言われており、エジプトでは、香りの良い水で水浴し、その後に香油を全身マッサージするという習慣も存在したようです。
こうしたことからも、自然に香りを楽しむということが、昔から人々の生活の中に、存在していたように思われます。大昔から、香りを楽しむ文化があったということには驚きです。
日本でも、平安時代には、香りを楽しむという習慣があったようです。日本での習慣は海外とは違い、直接肌にすりこむといった使い方はせず、衣服などに香を焚き染めたり、部屋に香のにおいを漂わせるという、現在のルームフレグランス的な使われ方をしたようでした。まさに、日本と海外での文化の違いが表れるところです。
ところで、アルコールに香料を溶かした、現在の香水の原型ともなる香水をご存じでしょうか?その名を「ハンガリーウォーター」と言い、アラビアでアルコールが発明されたことがきっかけで、西暦1370年頃にハンガリーのエリザベート女王の処方で生みだされたとされています。
この最古の香水であるハンガリーウォーターは、名の指す通り、現在のハンガリー国で生まれます。当時60歳ハンガリー女王であったエリザベート王妃は、ポーランド王の肖像画を見て、一目惚れしてしまいます。それを森に住んでいる隠者に相談し、「ハンガリーウォーター」のレシピを貰うことになるのです。
早速、エリザベート王妃は、レシピから「ハンガリーウォーター」を生み出し、その「ハンガリーウォーター」を朝晩顔につけたところ、顔のしわや、気分が明るくなったりなど、不思議な効能が得られることになり、それら効能により「若返りの香水」とも呼ばれました。そして、めでたく、ポーランド王と結ばれたそうです。
その後、15〜16世紀には香料貿易が盛んになり、イタリアを中心として香水製造が加速することになります。そして、イタリアのフィレンツェからフランス宮廷に嫁いだカトリーヌ王妃がフランスに香水文化をもたらすことで、17〜18世紀のブルボン王朝の貴婦人の間で、香水が一世を風靡することとなるのです。
また、この頃は、南フランスのグラースで、香料や香水産業が大きく発展した時期でもあり、同時期は、香水宮廷と呼ばれた、ベルサイユ王朝が栄華を誇った時代でもあります。
そして、ついに1775年、パリの最も由緒正しい香料会社である「ウビガン」が設立されることになります。
「ウビガン」は国王ルイ15世愛妾の、ポンパドゥール侯爵夫人や、ルイ16世の王妃であるマリー・アントワネットなどを主な顧客とし、高級香水を作り続けました。
香水が生まれた、はじめの頃は、単純な香りで、数種類程度の香料を配合した香りだったのですが、時代と共に、多くの香料をブレンドするようになります。それにより現在の複雑な香りが創られるようになっていくのです。
また、香水の発祥とも言われる原型が、香水で有名なフランスではなく、ハンガリーが原型発祥の地だとは驚きです。香水と聞いて、まずハンガリーという国が思い浮かぶ人は少ないと思います。
香水の歴史は如何でしたでしょうか?楽しめましたでしょうか?いつの時代も、香水を楽しむ理由の根本は、変わらないように思います。
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